30万マイルの使い道 上級会員の特典と会員になる方法
前回の記事で30万マイルの使い道として「ビジネスクラスの特典航空券」という紹介をしましたが、座席が少なく予約するのは至難の業です。その打開策として「上級会員」ステータスを取得して特別枠で予約する方法があります。
今回は上級会員の特典内容の紹介と会員になる方法について紹介します。
〈目次〉
上級会員の種類と特典
ANAの上級会員にはランクが高い順にダイヤモンド、プラチナ、ブロンズという3種類のステータスがあります。
上級会員にのみ与えられる特典の一部を紹介します。
・優先チェックインカウンター
(プラチナ・ダイアモンドのみ)
ビジネスクラスやプレミアムクラス搭乗者専用のカウンターでチェックイン手続きができます。通常はプレミアムクラスやビジネスクラスの搭乗者のみですが、上級会員はエコノミー搭乗でも利用できます。
・航空会社ラウンジの利用
(プラチナ・ダイアモンドのみ)
飛行機搭乗前に専用ラウンジを使うことができます。通常はプレミアムクラスやビジネスクラスの搭乗者のみですが、上級会員はエコノミー搭乗でも利用できます。
カードラウンジとは雲泥の差で食事やアルコールも提供され、搭乗待ちの時間を優雅に過ごせます。
・手荷物受取の優先
(プラチナ・ダイアモンドのみ)
飛行機を降りてからターンテーブルでの荷物を優先的に受け取ることができます。特に旅行帰りは早く家に帰りたいため、荷物が出てこないとイライラするのでこれは重宝します。
・プレミアムエコノミーへの変更
(プラチナ・ダイアモンドのみ)
国際線でプレミアムエコノミーに空席がある場合になりますが、エコノミーから無料で変更することができます。価格差が10万円くらいある時もあるのでかなりお得な特典です。
・特典航空券の優先
(プラチナ・ダイアモンドのみ)
上級会員の特典航空券特別枠があります。一般会員は空席待ちの路線も上級会員なら特別枠で予約できたりします。この特典のお陰でビジネスクラスの特典航空券が取りやすくなります。これまでの特典はビジネスクラスの特典航空券があれば受けられるものなので、この特典が一番大きいかもしれません。
ほとんどがプラチナ以上の特典なので目指すはプラチナ会員でしょう。
プラチナ会員になる方法
上級会員になる方法はマイルとは別に付与されるプレミアムポイント(PP)が一定数に達することで上級会員のメンバーになれます。
具体的には年間(1~12月)にブロンズであれば30,000PP、プラチナであれば50,000ポPP、ダイヤモンドであれば100,000PPが必要になります。
プレミアムポイントを獲得する方法はただひとつ「有償航空券で飛行機に乗りまくる」ことだけです。特典航空券で搭乗してもプレミアムポイントは一切加算されません。
ではプレミアムポイント(PP)の計算方法を確認してみます。計算方法が少々厄介です。
PP = フライトマイル × 路線倍率 + 搭乗ポイント
フライトマイル:通常のマイル計算方法
路線倍率:国内線2倍、国際線1~1.5倍
搭乗ポイント:
(国内線)プレミアムクラスなど400ポイント
(国際線)プレミアムエコノミー以上など400ポイント
要するに高い航空券で搭乗すればプレミアムポイントが一杯貰える仕組みになってます。
以前の記事で秋の関西旅行について紹介しました。
この記事のANAの往路を例に片道のプレミアムポイントを計算してみます。
片道で594ポイント獲得できることになります。運賃は11,600円なのでPP単価は19.5円となります。ANAのサイトでもシミュレーションすることができます。
この航空券・運賃で 仙台ー伊丹線で考えるとプラチナ(50,000PP)に到達するには約42往復必要です。3.5往復/月必要になり、出張族のビジネスマンでなければ難しいですね。
費用についても19.5円/PPではプラチナに到達するまで約250万円必要です。会社が旅費を負担してくれなければ難しいですね。
プラチナ会員になるには費用と時間が掛かる
搭乗クラスもそうですが、フライトマイルは距離に応じても増えます。この考えで別な路線を考えてみます。
・国内線
仙台空港からの最長路線の「仙台ー沖縄路線」で考えてみます。
先ほどの仙台ー伊丹線と比較するため、同一日で料金は「旅割」の16,500円です。
PPは1,695ポイントになります。仙台ー伊丹線より格段に増えました。
PP単価は9.7円になり、仙台-伊丹線の半額以下になりました。
こうなるとプラチナに到達するまで約15往復、費用は485,000円で50万円以下になりました。とは言っても月1回以上沖縄に行く用事もないですし、50万円なんていくら大人の趣味でも一般サラリーマンの収入では無理でしょう。
・国際線
ちなみに国際線で考えてみます。PP効率が良いのはシンガポール線と言われていますので、年明けの1月の閑散期でシミュレーションしてみます。
割引運賃ですが仙台空港発成田乗継で往復67,500円です。
PPですが、国際線と国内線別々に計算します。
国際線は片道2,484PPです。
国内線は片道354PPです。
合計すると往復5,676PP、PP単価は11.8円になります。
沖縄路線よりPP単価は落ちますが、獲得PPは増えます。とは言っても費用を考えれば趣味としての領域を超えるのは確かです。
スカイコインを活用
ここまでの説明で上級会員になるためにはよほどの出張族またはお金持ちでなければ難しいことがお分かりいただけたかと思います。
ところが、費用を掛けずに上級会員になる方法があります。「SKYコイン」の活用です。
以前の記でも紹介しましたが、SKYコインは現金と同じ扱いになるので有償航空券をSKYコインで買うことができます。
このSKYコインの原資は「ANAマイル」です。これで繋がったと思います。
- ポイントサイトを活用してマイルを貯める
- 貯めたマイルをSKYコインに交換する
- SKYコインで有償航空券を購入
どのくらいのマイルが必要かと言うと、ゴールドカードを保有していれば1.6倍でANAマイルをSKYコインに交換できます。
50万円の費用が掛かるとすれば500,000円/1.6=312,500マイルが必要です。記事タイトルの通り30万マイルがあればプラチナに到達することが現実的になりました。
上級会員を維持するのは困難
上級会員ステータスは年間(1~12月)の獲得PPにより次年度のステータスが決定します。つまり頑張って年間50,000PP獲得してプラチナステータスに到達したとしても、翌年50,000PP獲得できなければステータスは消滅します。
やはり出張族でなければ維持していくことは困難でしょう。
しかし、一つだけ上級会員プラチナ同様のステータスを維持していく方法があります。
次回その内容について紹介します。